キネシオロジーのセッションの進め方

キネシオロジー

IH キネシオロジーでは、セッションのテーマも目標も
身体が「それでオッケー」と反応したものが選ばれます。
セッションのすべては、筋肉反射テストで、身体の反応によって進められます。

例えば、その方が抱えている問題が、
仕事、お金、家族、健康、これからの進路
などといくつかあった場合、その中で身体が
今、最も優先的に調整する必要がある、という
プライオリティ(優先)が出たものを
テーマに選んで、セッションを行ってゆきます。
その方に特に問題がない場合
(正確には問題がないと頭では思っていても
潜在意識の中ではいろんな問題がある場合がほとんどですが)
または、「その中では優先がない」と身体が言った場合は、
問題探しからスタートします。

問題を探す方法は、いろいろありますが
感情、(身体の)構造、遺伝、
環境、スピリチュアル、人間関係、
などというカテゴリー別に
筋肉の反射を調べてゆきます。
例えば、その中で、「感情」が優先と出た場合は、
どんな感情が問題なのか、感情チャートから、身体が選ぶ言葉を見つけます。

そして、問題、テーマが決まったら、
その問題に関して、考えられる限りのことを上げていってもらいます。

例えば、お金、とテーマが決まった場合
お金に関してどんな問題があるのか?
それを全部あげていって、一つ一つ、身体の反応を確かめます。

問題が全部出終わったら、
身体は「もう必要ない」と反応するので
次は意図設定を行います。
この意図は、今回のセッションを終わった後にどうなっていたいか?ということです。

さて、この意図設定なのですが、これが
とても大切なことだと感じています。
これによって、大きくセッションの内容が変わってくる可能性があります。

例えば、自分に自信がない、という問題でも
意図設定は「自分に自信を持つ」なのか
「自分に価値を見いだす」なのか
「自分の人生を信頼する」なのか
「自分を愛する」なのか
はたまた「ありのままの自分でいる」なのか
「人前でリラックスする」なのか
その人によって、またその状況によって、いろいろ変わってきます。
それで、その方が思いつくまま
言ってもらって、筋肉の反応を見てゆき
最も優先だと出たものが、このセッションでの意図となるのです。

ここで、いつも、思うのが、ここで
どう意図設定をするか?が
キネシオロジストとしての力なのだろうなあということ。
これまでのセッションで結果が出なかったケースのほとんどが
この意図設定が甘かったからだということに気づきました。
なぜなら、クライアントの顕在意識(頭)では、自分が本当は
何を目標としていくのがベストなのかわからないことが多いからです。
自分の中でこれが問題であるということは、わかっていても、
それでは自分はどうなりたいのか?は、明確ではないということはよくあります。

なので、その問題がなかったら、どうなるのか?
その問題が解決したら、どうなりたいのか?
最も自分にとって、幸せな状況とは何なのか?

そういったことを、クライアントの方に尋ねながら、
その方の潜在意識が望んでいる意図を導き出してゆきます。
これは、セラピスト自身の様々な経験や
スピリチュアルな学びが必要とされるところだと思います。
私は意図設定の仕方は、
キネシオロジーのクラスで教わっていないのですが
これまで私がいろんなカウンセリングや
セッションを行ってきたことや
私自身が経験したり、学んだことのすべてが、
ここに生かされてくるのを感じています。
この意図設定に関しては、経験と直感力の両方が必要だなあと。

例えば、「つきあっている彼と上手くいっていないこと」という問題が
セッションのテーマとして選ばれたとします。
ここで、彼と上手くいかない理由が、彼が他の女性ともつきあっていて
彼のことは好きだけれど、彼が他の女性ともつきあっているのは嫌だ
と思っているとします。

彼を変えることはできないので、自分が変わるとしたら
この現実に対して、自分はどうなりたいですか?と尋ねたとしても、
自分でどうなりたいのか?は、わからないことが多いのです。

例えば

どんなことがあっても彼を信じて、そのままつきあうのがいいのか?
(この場合だと、例えば意図は「どんなことがあっても彼を信じます」)

または、今の彼を認めて、他の女性とつきあっても、
自分はストレスにならないように潜在意識を調整するのがいいのか?
(この場合の目標は、例えば「彼のありのままを認めます」など)

はたまた彼と別れて、新たな彼を探すために
彼への思いを断ち切るという調整がいいのか?
(この場合の目標は「彼と別れて、新たな人生を歩きます」など)

もし、別れるのなら、友人としてつきあうのがいいのか?
それとも、二度と会わないようにするのがいいのか?などいろいろあります。

自分の潜在意識がどうしたいかがクリアにわかって、全くストレスを感じることなく
さっさと行動できるならば、セッションは必要ないわけですが
自分ではどうしたらいいかがわからないから、セッションが必要となるわけです。

最初の時点では、私はその方の潜在意識が何を必要としているのか?はわかりません。
なので、その方に意図をいくつかあげていってもらいながら
その中で、どれが選ばれるのか?を見ていきます。

ですが、これまで何百回かIHキネシオロジーのセッションを行ってわかったのは
身体はけしてベストな意図でなくても、ゴーサインを出すということ。

例えば、上のケースで、
身体は『今の彼と別れて、新たな人生をスタートする」という意図でゴーサインが出たとします。

でも、これがベストな意図かしら?と
簡単に意図を決めてしまわずに
よくよく話を聞いていくと、
その方の中に「一人でいても幸せでないから恋愛が必要だ」と感じている
ということが浮かび上がってきたとします。
それで、身体に『新たな人生をスタートする」のと
「一人でいても幸せに感じる」という意図とどちらがいいか?
と聞いてみると、後の方がベターだと出ることもあるのです。

この「一人でいても幸せを感じる」で潜在意識を調整した場合
彼とそのままつきあう可能性もあるし
別れて、一人でいる可能性もあるし
新たな彼を見つける可能性もあるわけで
一見、問題そのものを解決しないように思うのですが
例え、彼とそのままつきあうという結論になったとしても、
『寂しいから彼とつきあう』ということはなくなり
例え一人でいることにしたとしても、幸せを感じることができるということなのです。

ちなみに『一人でいても幸せを感じる」なんて意図で調整したら
ずっと一人で満足してしまうんじゃないかしら?
なんて思う方もいらっしゃるかもしれませんが
一人でいて幸せでなければ、本当の意味では
2人でいても幸せにはなれないのですよね。
そうしないと、欠けている部分を相手に求めようとして
相手に「こうしてほしい」と期待したり、求めたりして
それが得られないと不幸になってしまいます。

キネシオロジーのセッションで必要なのは
その人に、何が必要なのか?
どうしたら、その人が一番幸せになれるのか?
をその人自身が、セッションの中で気づいてゆくように導いてゆくこと。
そのためには、起こっている問題そのものに惑わされないことが大切で、
時には、充分なカウンセリングを行いながら
その問題に隠れている大切なメッセージ、目標を導きだしていく必要があります。
だから、キネシオロジスト自身が持っている意識が問われます。
セラピスト自身がいろんなことに気づいていないならば、
クライアントに気づきをもたらすように導いてゆくことなんて、
できないわけですから。

なので、セッションをすればするほど、私自身もいろんな学びがあり
日々、どんどん進化しているのを感じています。
わ~このケースでこんな意図を選ぶのだなあ、と内心驚くこともありますし
やはり、そうだったか~と思うこともあります。
そして、多くの経験を積んで、ある程度のパターンがわかってきたとしても
キネシオロジストは、あくまでも、ニュートラルでいることが大切だなあと。

さて、私自身に対してもキネシオロジーのセッションを
何回か行いました(もちろん、夫を代理人としてですが)
これについては、またアップしたいと思いますが
ちょっと信じられないような劇的な変化も起こり
本当にキネシオロジーはすごいなあと。
毎日が新たな発見と感動です。

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