キネシオロジーのセッションをやっていて
自分でもやってみようと仰ってくれる方がいて
キネシオロジーに興味を持ってくださってとても嬉しく感じます。
けれど、その後話を聞いてみるとみなさん仰るのが
本当に正しい筋反射が取れているかどうかわからないということ。
キネシオロジーでは、筋反射に従ってセッションを行っていくわけですから
これを正しく取るのは必須になりますし
これが不安だったら、何も確信できないので
セッション自体が曖昧なものになってしまいます。
実は、筋反射を正しく取る、と言っても、どのレベルまで正しく取るのか?
によって、変わってきます。
タッチフォーヘルスなどのやり方の筋反射は、潜在意識の中でも
比較的、表面的な部分が出てきます。
これはあくまでも私の感覚的なものですが、
潜在意識の深さのレベルを1~100%に分けたとして
この方法で出てくるのは、40~60%までぐらいの深さのような感じです。
潜在意識の中でも、残りの深い部分は出て来ないということになります。
それが、IHヒーリングの微細筋によるテストだと
70~90%ぐらいまで出てくるような気がします。
でも、最もディープな意識レベルだと、IHの微細筋でも出てこないので
筋反射でなく、エネルギー反射によってしか出てこないように感じています。
でもエネルギー反射だと、浅いレベルの潜在意識の反応を見れなかったりするので
私は、最近は、その二つの中間ぐらいの筋反射でやっています。
最初にタッチフォーヘルスなどのキネシオロジーを学んだ方だったら
例え、深いレベルまでは取れなくても、
ある程度のレベルまでの筋反射は確実に取れるので
IHの微細筋でのやり方に変わっても、それほど不安はないように思います。
だから、いろんな筋反射のやり方を学ぶというのも、一つの方法だと思います。
でも、どちらにしても、筋反射を正確に取るには
ひたすら実践を重ねるしか道はないなあと。
500回、1000回とやっていれば、腕に触っただけで
筋反射が取れるようになってきますから。
筋反射において、もちろん、ある程度の知識は必要ですが
後はただ、やり続けてゆくだけだと思います。
一方、筋反射は取れていると感じていても
何をどうやって質問して、セッションを進めていけばいいか
わからないという方がいます。
クライアントさんの抱えている問題から、
何をどう導いていけばいいのか、どう質問してばいいか
IHヒーリングのクラスでは、そういったことは学ばないので
他のヒーリングやキネシオロジーの経験がなければ
質問の仕方さえもわからないということになってしまいます。
例えば
「自分のやりたいことが何なのかよくわからない。
何一つ、これがやりたいというものがない」
という問題を抱えたクライアントさんが来られたとします。
その問題に対して、どうアプローチして行けばいいのかということですが
スキャンリストを使って、筋反射でピックアップして
「ヨガ」がヒットしたから
「あなたのやりたいことはヨガみたいです」
なんていう使い方だったら、これはヒーリングではなく
筋反射遊びになってしまいます。
(それはそれで遊びとしてはいいのですが)
このケースでまず大切なのは、キネシオロジストが
「すべての人は自分自身で自分が本当にやりたいことを見つけ
それを自由にやっていくことができる力を持っている」
という大前提ー宇宙の法則ーを知っていて、しっかりと信じていること。
キネシオロジーで、その人がやりたいことを見つけてあげるのではなく
やりたいことがわからなくなっている理由を見つけて
それをヒーリングしてゆくのです。
そして、その理由を見つけるのは、身体に聞いてゆくしかありません。
メールセッションでは、一緒に見つけていき
顕在意識まで上げていくのですが、キネシオロジーでは筋肉反射で聞いていきます。
身体に聞いてゆくと言っても、身体は言葉を話すわけではないですし
質問したことにイエスかノーと反応することによってしか
わからないわけですから、
ひたすら「これが問題?あれが問題?」と質問していくしかないのです。
例えば、この「自分のやりたいことが何なのかよくわからない」
という問題において考えられる要因は、無限にあります。
よくありそうなものをあげてみると
☆子供の頃に親に何らかのことを否定されたために
自分の選択や可能性を信頼できなくなっている。
☆自分の感覚とつながっていない。
☆人からの影響を受けやすく、自分の考えが変わりやすい。
☆自分のありのままの存在価値を受け入れていないので
人に何か貢献しなければならないと感じている。
(貢献できそうにないもの→やりたくないと感じてしまう)
☆この社会で自己実現していくという意識が薄い(グラウンディングが弱い)
クライアントさんの話やエネルギーから考えられるすべての要因を
身体に一つ一つ質問してゆくのです。
私は一つのことを導きだすまでに、何十何百という質問を身体にしてゆきます。
ただ黙って聞いてゆく時もあれば、クライアントさんからの話を
聞きながら、質問してゆく時もあります。
すべてを口に出して質問したのでは、時間がいくらあっても足りないので
ほとんどは心の中でやりますし、
フィンガーモードや一瞬スキャンなども使いますが
基本はすべてを質問してゆくこと。
そこに私自身の判断や推測は一切入れません。
スキャンリストから選ばれる言葉は、単にヒントですから
そのヒントを元にまた質問してゆきます。
例えば「お金」で身体が反応したとして
短絡的に「ああ、あなたはお金に不安がありますね」
などと決めつけてしまうと、セッションが全く間違った方向に行く危険性があります。
例え、お金で反応したとしても、お金に不安があるわけではなく
「私はお金を、稼ぐ必要はない」と思っていることが問題
ということもあり得るのです。
だから、お金で反応したら、お金に対して、何が問題なのかを
身体に一つ一つ聞いてゆくのです。
例えば、先日の私のセッションの例で言うと
私の身体がスキャンリストの「分離感」で反応したら
この分離感は、どんな分離感なのか質問してゆきます。
今回の私の場合は、社会における孤立やグループにおける分離ではなく
「夫といつか別れてもいいように覚悟が出来ている」
というエネルギーを、身体は「分離感」という言葉で指し示したのであって
分離感と言っても、それが何を意味するのかは、そのケースによって違ってきます。
もちろん、これは私自身へのセッションでしたから
その言葉が出てきた時に、すぐにその意味はピンと来たのですが
これが他の人へのセッションだったら、どんな分離感なのかを
クライアントさんに質問しながら、一つ一つ確かめてゆくことになります。
ですから、筋反射を取るにあたって「質問力」がとても大切になってきます。
「質問力」に関して、大切なことは
一つは、感覚と論理の結びつきが上手くできていること。
クライアントさんの問題が、例え感覚でわかっても
それを言葉に置き換えなければ、質問はできませんから。
それと、もう一つはやはりキネシオロジストの意識。
この一つの問題に対して、何をどう質問してゆくか?は
そのセラピストがどこまで意識を拡大しているかによって変わってきます。
何度も書いているように、
どんなヒーリングでも、ヒーラーの意識がすべてですから。
では、どうやったら、意識を拡大していけるのか?
なのですが、それは自分自身のヒーリングをやってゆくしかないです。
お金に問題があるセラピストは、クライアントさんのお金の問題を
ヒーリングすることはできないし
セックスに問題があるセラピストは、クライアントさんのセックスの問題を
ヒーリングすることはできないし
コミュニケーションに問題があるセラピストは
クライアントさんのコミュニケーションの問題をヒーリングすることはできない。
それは大前提なのですが
でも、だからといって、例えば、自分が今、お金に問題がないからといって
お金に問題があるクライアントさんをヒーリングできる、とも限らないのです。
もしろん同じ経験をしていると、
共感できるのでそうそう!なんて想いからセッションを進めそうになってしまいます。
例えば、セラピストで
「私もクライアントさんと同じような経験をしているからよくわかる」
などと言う方がいますが、
例え、同じような経験をしていても、全く同じなんてことはないですし
そこから学ぶべきことも、目標も人それぞれ違います。
だから、例え自分と同じような経験だからと言って
「ああ、それは私も経験したから分かる、それはこうなのよね」
などとよく調べることもなく決めつけてしまうと
クライアントさんの問題の本質が見えなくなってしまう可能性があります。
私もセッションの中で、私も同じような経験や思いをしたことを
話すことがありますが、大抵は、自分の経験談を話した方がいいかどうか?を
筋反射でクライアントさんの身体に聞いて確かめてから話します。
余計なアドバイスが、逆にクライアントさんの気づきを鈍らせることにも
なりかねませんから。
この意識の拡大は、ひたすら自分の思い込みや信念を手放してゆくことしか
ないわけですが、思い込みを持っている自分が自分をヒーリングしても
限界はあります。
私もいろんな気づきは、他の人からもたらされることが多かったです。
やはりセラピストやヒーラーは、他の人からのセッションを受けて
気づきを得てゆくことが必要だなあと感じます。
自分がヒーリングされればされるほど、(意識が拡大していけばいくほど)
クライアントさんの身体に、何をどう質問していったらいいかが
自然と見えてくるのです。
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