友人が、夏樹静子の『椅子がこわい』という本を
貸してくれたので、読んでみました。
これまで、夏樹静子=ミステリー作家
というイメージしかなかったし
事件だ、殺人だというタイプの本は
ほとんど読まないので、彼女の本に
全く興味はなかったのですが、
この本はミステリーではなく
彼女の腰痛に関する実体験を綴ったもの。
副題に「私の腰痛放浪記」とあります。
正直、腰痛体験なんて
読んでもあまり楽しそうなものではなさそうですし、
例え、本屋でこの本を見ても、
自分で買うことはなかったでしょう。
ところが、読みはじめると、とてもおもしろくて
あっという間に読んでしまいました。
あらすじは、ある日、彼女は突然、腰痛になるのですが
彼女の腰痛は、かなりひどいもので
椅子に10分と座っていられない状態。
かといって、長く立っていることもできず
腹這いになって本の原稿を書かなければならない状態です。
すぐに治るだろうと思っていたのに、
1年すぎ、2年すぎても治らず
その間、彼女はありとあらゆる治療法を試してみます。
病院でいくらレントゲンをとったり検査しても、
骨や内臓に異常は全くなく原因不明。
最初は運動不足による筋肉の低下と診断され
筋肉をつけるためにがんばって水泳に通い、
リハビリも行います。
また西洋医学でだめなら、東洋医学と
鍼や整体、カイロプラクティック、漢方から
気功から、はては除霊まで
誰かが腰痛によいといえば、あらゆるものを試してみます。
それでもすべて全く効果なし。
有名な治療家の方たちもさじを投げます。
他の人の腰痛には効いても、彼女の腰痛は治らないのです。
この彼女の受けた治療歴は、驚きに値します。
ここまでやるのは、すごい執念かも。
でも、何をやっても痛みは全く引かず
病院で出されるかなり強い痛み止めでさえ
彼女には全く効かないのでした。
それで病院のお医者さまも、
これは心因ではないかと、言われるのですが
彼女は、それは認められません。
これほどの激痛が、
ストレスや何かから起こるとは思えないし
しかも、自分にはそんなストレスを
貯め込むようなタイプではない
明るく、さっぱりした性格だし、
仕事=書く事は大好きなのだから、
仕事でのストレスはないしと、
それには同意できないでいたのですが
それでも試しに心療内科に通ってみます。
が、やはりそこでも効果なし。
精神科で精神安定剤やうつ病の薬を処方してもらっても、何も変わりません。
それどころか、3年たっても痛みはひどくなる一方。
すべてのものを試して、だめだったことで
もう自分は生きている間、
この痛みから逃れることはできない
治ることはできないという思いで一杯になり
自殺願望も出てきます。
ところが、ある先生に出会ったことで、彼女の運命は変わります。
この先生が本当に素晴らしい。
こんな先生が日本にいらっしゃるのだなあと
とても勇気が湧いてくるお話でした。
(ちなみに、その先生の連絡先も書かれていますので
もし何かそういう痛みでお困りの方はぜひ本を読まれてみると
いいと思います)
読みはじめてから、彼女の腰痛の根本原因は何なのか
また、最終的に、どういう治療で彼女が完治するのか
それを知りたくて、どんどん読み進めてしまいます。
そして、それは本当に素晴らしい治療法でした。
私も以前から、その方法の素晴らしさを実感していることです。
(ちなみにキネシオロジーではありません~)
身体と心の状態を根本的に変えるのは
この方法が一番早いんじゃないかと私は思っています。
あらゆる心身の不調に有効な方法なのです。
それが何であるかを知りたい方は、ぜひ本を読んでみてくださいませ~
って、ここまで書いておいて、答えを言わないのも何ですね。
(と、わかる方にはすぐにわかるのでしょうけどね)
それについては、またいつか別の記事に
書いてみたいと思います~。
この本を読んで、思い出したのは
カイロプラクティックの本間先生が
最近の患者の痛みの原因が、昔とは変わってきていると
おっしゃっていたこと。
昔は、腰痛や肩こり、筋肉や関節の痛みなどの原因は
事故だとか、スポーツでのけがだとか
そういうことがほとんどだったそうなのですが
最近は、そういう原因よりも
食事やストレス、心理的な要因から痛みが起こる場合が
多いのだそうです。
そして、ほとんどの方は、この激痛が
まさか心理的なことから起こっているなんて
夢にも思わないんだそう。
胃潰瘍などだったら、ストレスということも
みなさん思うのでしょうが、こういう腰痛などは
筋肉の弱化や骨や内臓が悪いのだと考えるのでしょう。
そして、自分はストレスなんてないと思っている人も多いですが
キネシオロジーで筋肉の反射を調べてみると、
実はいろんなストレスを持っていることがすぐにわかります。
表の意識(顕在意識)では大丈夫だと思っていても
潜在意識は、そうは感じていないことが多いのです。
自分では楽しい毎日を過ごしたいと思っているのに
潜在意識はそうは感じていなかったり。
本当に不思議ですけどね。
そして、潜在意識=身体なので
潜在意識が感じている通りに身体は反応しているのですよね。
だからこそ、自分の潜在意識が何を感じているかを
知ることは、とても大切ですね。
何か身体の不調が起こったら、それは潜在意識からのメッセージ。
そしてその潜在意識を知る方法は、
もちろん、キネシオロジーで調べてみるのもいいですが
一人でもできる方法としては、
やはり、日々の瞑想はいいなあと感じます。
幸いにして、夏樹静子さんは、
彼女の腰痛を治す方法と出会い、回復されましたが、
世の中には、この痛みは原因不明だと思って
苦しんでいる方々が多いのでしょう。
あとがきに、この貴重な経験をすることができて
感謝の気持ちで一杯だと書かれてありました。
私たちは痛みを感じたり、病気になって初めて、
椅子に座るとか、普通に歩くとかいう
ごく当たり前だと考えていることが、
いかに有り難いことであるかを、実感することができます。
そして、そこからの経験を通して
自分の身体や心のことを知っていくのでしょうね。
ほんとうに、すべてのことは、必然な学びですね~
この本を読むことができて感謝です♪
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