自己啓発系をやめたいのですが、どうしたらいいですか?というご相談を頂きました。
私は昔、自己啓発系の本などもいろいろ読んで実践してきたのですが
今ではもうすっかり手放すことができました。
やり方は「受け入れること」
言うのは簡単なのですが、日々に取り入れていくにはとても難しい。
私は自己ヒーリングがとても好きなので、自己ヒーリングで調整していきました。
時々、自己啓発とヒーリングを混同している方がいるのですが
両者は全く違うものです。
特にキネシオロジーでは、目標設定をしたり、
アファメーションを唱えたりしますので
自己啓発的なものと受け取られやすいのかもしれません。
もちろん、自分の中の制限をはずし、
自分の可能性や能力をのばしてゆくという意味では
同じようなところもあるのですが
最も違うのは、自己啓発がマインドの目標に従ってゆくのに対し
ヒーリングは魂の目標に従ってゆくということです。
自己啓発で行っているのはマインドの夢です。
ですから、何年も自己啓発系のセミナーに通ったり
本を読んだりしているにも関わらず、目標はなかなか達成されず
逆にがんばれない自分が、意思の力が弱いだめな人間に
思えてくる方も少なくありません。
また、例え、自己啓発でよい方向に向かっているようでいても
時間が経つと再び、問題が出てきたり、どこか満足できないものがあったりします。
ではキネシオロジーがすべて魂の目標に従ったものかというと
けしてそうではありません。
マインドの目標に合わせて調整することも可能ですし
実際、ほとんどのキネシオロジーではマインドの目標でセッションを
行っているところが多いのではないかと思います。
タッチフォーヘルスでは、目標設定は基本的にマインドで行いますから
一時的なストレスの軽減や身体の機能の調整には有効だと思いますが
本質的な問題の解決にはつながらないこともあります。
IH(インテグレイテッドヒーリング)キネシオロジーでも、
魂の目標とマインドの目標の違いなんて教わりません。
セラピストの立場で言えば、クライアントさんのマインドの目標で行うのは
とても楽で、何の身体の抵抗も起こらないし、好転反応もないし。
IHはシステムがとても上手くできているので、マインドの目標で行っても
何らかの効果が出ることが多いのですが
でも、マインドの目標では、根本的な問題の解決にはなっていないことが多く
問題は再び出てきます。
例えば、10Kgやせたい、と思っていたとして
「健康的な食事をして、運動を行い、体重を減らします」
などというマインドの目標でセッションを行うと
実際に潜在意識は調整されるので、効果はあるのですが
それが何らかのきっかけで食事や運動をやらなくなったりして
またもとに戻ってしまったりすることも多いのです。
太ってしまうというのは、実は食事や運動や生活習慣が問題なのではなく
根本的な要因は他にあることがほとんどです。
ごくたまに、マインドの目標と魂の目標が完全に一致している方もいますが
そういう方は、ごくまれで、たぶん100人に1人もいないだろうなあと。
純粋に身体の機能的な問題の場合は別ですが
ほとんどは、マインドの目標と魂の目標は、ずれていますから。
完全に一致するためには、かなりマインドを手放していないと
難しいです。
また例え、魂の目標であっても、本質的な目標と
表面的な目標があります。
例えば、子供の時から母親が嫌いで、今でもゆるせないという問題があったとして
(親をゆるせないと感じている人は案外多いのですが)
そういう自分が嫌だし、周りからも親をゆるすことが大切だよと言われて
それでセッションに来られたりした場合
「母をゆるします」というのは、魂の目標の一つではあっても
本当の目標ではないことがあるのです。
本当の魂の目標は、母をゆるすことではなく
母との関係において、どういう自分になってしまったか?
どこが本来の自分からずれてしまっているのか?にあります。
私は以前は、人にはヒーリングされる段階があり、
いきなり本質的な目標での調整は難しいケースもあると思っていました。
それで身体が「この目標が、このセッションでのベストの目標だよ」と
反応している場合は、その目標で潜在意識を調整していました。
でも、ようやく本質的な魂の目標で
調整を行うことができるようになってきました。
(もちろん、いくつかの段階が必要な時もありますが)
それは、マインドの目標での身体のごまかしを外せるようになったことと
(身体はけして嘘はつかないのですが、ごまかそうとするので)
セッションの時に、私が完全にハートに意識が入るようになってから
クライアントさんの身体が、マインドの目標には反応しなくなったこともあります。
本当に深い魂の目標で調整を行えば
身体の抵抗や好転反応も起こることもよくありますが
本質的な意識が変わるので、大きな変容が起こります。
とはいえ、けして自己啓発が無駄だということではありません。
人生の中では、あれこれがんばってみる時期もとても大切です。
でも、がんばって何かをやっている以上、問題はずっとあります。
「がんばらなければならない病」
これはまるで伝染病のように人々に伝染しています。
もちろん私も何かをやって、後から、よくがんばったなあ、と思ったりしますが
その時は無我夢中でやっていて、がんばらなければ、とは思っていないのです。
がんばらなくても、魂の導きに従っていけば、自然と道は開けてくるのですが
マインドの目標に従っている以上は、次々と問題は出てくるのです。
マインドの目標を見つけるのは簡単です。
「しなければならない」というのはすべてマインドの目標ですから。
「痩せなければならない」
「お金を稼がなければならない」
「人に貢献しなければならない」
「ちゃんと自立しなければならない」
「恋人を見つけなければならない」
「人を楽しませなければならない」
「もっと勉強しなければならない」
自分の中にある「ねばばらない」をあげてみると、何がが見えてくるかもしれません。
「だってお金を稼がなければ食べていけないじゃない」とか
「だって痩せなければ、恋人ができないじゃない」とか
マインドはあれこれ理屈をつけてきます。
もちろん、お金を稼ぐことは大切で、自分のベスト体重にすることも大切であり
その目標に向かってゆくことには何も問題ないのですが
「ねばならない」と感じているところに、何かがあるのです。
魂の目標に従って、がんばらないでいると、今の状況でこれでいいやとなってしまって
もっと成長したり、上達したり、成功したりしないんじゃないか?と
恐れている人もいますが、実は反対です。
魂の目標に添っていけば、どんどんと自分の道が輝いてゆき
本当の意味での人生のゴールがあります。
ちなみに、がんばることと、
チャレンジしていくこと、冒険していくこととは、全く違います。
私たちの本質は、新しいことにチャレンジしたり、
冒険することは大好きなのですが、がんばる必要は何もないのです。
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